ビジネスメールで「時間をください」と英語で言いたい時、何と言えば良いですか?

「お時間をください」は give me timeではなく spare me 〇〇 minutes

Meeting request by email

「〇〇をください」は通常 give me 「目的語」 ですが、時間を取ってもらうは独特な言い方があります。

それは

今日の午後、どこかで私に10分時間を頂くことはできますか?
Could you please spare me 10 minutes sometime this afternoon?

という言い方です。spare はスペアタイヤのスペアです。

このとき「いつ、何分くらい」と初めからこちらの都合と所要時間を告げてしまいます。
忙しい上司に「いつ、何分くらい欲しいの」と私に質問する手間を取らせないためです。

いつ・どれくらいの時間と伝えたら、次は何についてを伝える

ここまでで、上司に時間をとってもらうときには「いつ・どれくらい」と希望を率直に伝えるほうが上司が私に質問する手間を省ける、ということをお伝えしました。
その後は

〇〇について(の話)です。
It’s about 〇〇.


とおおよそ、何についてかをひと言で伝えておくと、上司にとってその場になっての唐突感がなくて親切です。
上司も話題がわかっていれば事前にあなたに伝えたいことをまとめておけるかもしれません。

ここまで

「時間をください」と

「〇〇についてです」

と、2つに分けてお伝えしましたが、この2つを同時に一文にしてしまっても構いません。
その場合は

〇〇について今日の午後どこかで10分いただけますか?
Could you please spare me 10 minutes sometime this afternoon on 〇〇?

ここで文末が about ではなくて on になっていることに気づかれた方もいることでしょう。
about は間違いではありませんが、「~について」の前置詞は about よりも on のほうがフォーマルです。

少し話はそれますが、学術論文のテーマなどは on を使います。

北諸島における自動車社会化現象についての長期調査
Long-Term Research on Motorization on North Islands

メールでなくて対面で上司に声をかけて時間を取ってもらうとき

在宅勤務が減り始めた昨今、オフィスでお互いに直接顔を合わせる機会が増えてきていると思います。
上司とのやり取りもメールではなく、Face to Faceで話す機会がありますね。

メールで「お時間をください」は前出の通りですが、ここでは外資系企業の文化的背景も交えて、オフィスで対面で上司に時間を取ってもらう場合についてお話ししましょう。

Open Door Policy

日本にある外資系企業では本国から赴任してきている長期滞在者、Expat (Expatriate) 通称エキスパットと呼ばれる人がいます。多くが事業部長以上で、オフィスの中にパーテイションで囲まれたオフィスを持っていることが多いようです。

そして彼、彼女らがアメリカやヨーロッパ本社から赴任している場合、Opem Door Policyといって自分のオフィスのドアを常に開けておく習慣があります。その意味するところは「従業員に対して、常にドアを開けておく。いつでも喜んで話を聞きます」という気持ちを形にして表しているのです。
彼ら彼女らの部下である私たちは、事前のアポなしで上司と話すためにオフィスに行くことができます。

この場合、相手が事業部長で自分が一般社員で上司を飛び越しての面会でも問題はありません。

Nock on the Door

いつでも歓迎。と上司がドアを開けておいたとしても、やはり最低限のマナーがあります。
電話中だったり、だれかと話している最中は当然、遠慮しますがそれ以外であればドアや柱をコンコンとノックしてこちらに気づいてもらってから話しかけます。
先程と同様、「お時間を〇分くらいいただけますか?〇〇についてです」と用件を伝えます。


もしその場で「どうぞ」と言われれば入室して話を始めますし、内容的に外に聞かれないほうがいいと上司が判断すれば、上司自らまたは、秘書(ビジネスパートナーと呼ばれることもある)の方がドアを閉めます。
また、その時間は都合がつかなければ「ではいついつで」とお互いの都合を調整して、改めて出直すことになります。

正式にミーティングを設定しなくても Open Door Policy があるおかげで日本企業の場合より職制の高い上司との面会はハードルが低い場合が多いです。

まとめ

外国人上司はほとんどの場合、家族を伴って来日しています。また仕事も本国とやり取りをしながら日本組織の業績を上げる責任を負っています。
したがって限られた時間の中ですべてをこなすため、時間管理には慎重です。物事の優先順位を大切にしています。
お願いごとをするときは、なるべく具体的な要望を伝えて、上司がこちらに問い合わせをしなくて済むようにすると上司から歓迎されます。

したがって時間を取ってもらうお願いをする際は以下の点を明確に伝えましょう。

・いつ、どれくらいの時間を取ってほしいか?
・何について話したいか?
・メール以外でお願いする際は Open Door Policy を利用するとアポ取りなどの手間が省ける

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この記事を書いた人

仕事の英語パーソナルトレーナー
河野 木綿子(こうの ゆうこ)

ロンドン大学 Goldsmiths College 2000年
心理学部 大学院卒業
東京都青梅市出身

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ひとりでも多くの日本人ビジネスパーソンが英語でも日本語の時と同じように活躍できるようになって欲しいです。

25年間大手外資系企業の人事部に勤めた人材開発の専門家。その経験とロンドン大学大学院で学んだ学習理論と効果測定を活かし、日本で第1号となる仕事の英語パーソナルトレーナーを2014年に開業しました。
著名人含む約90名を、仕事の英語デビューに導いてきた実績があります。

【保有資格】
・ケンブリッジ英検
・IELTS 7.5 (1998)
・英国心理学協会の能力・適性テストの実施資格※
※企業で面接、適性検査、能力検査を実施する資格

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