ビジネス英語には「持ち帰ります」という発想がありませんので、代わりとなる英語表現をご紹介します
今まで何十と言う英語での質疑応答を社内、社外で経験してきました。また他の方のプレゼンテーションを聞いたことがありますが、
質疑応答で質問に答えられず「持ち帰らせていただきます」という場面を見たことがありません。
なぜなら英語の質疑応答を担当するのは、そのプロジェクトのことを一番知っているリーダーまたは直接の担当者がします。上司に聞かないと答えられないということはあり得ないのです。
もし「持ち帰らせていただきます」と答えると、その場での責任を果たさない未熟で無責任な担当者という残念な印象を持たれます。
また「上司と相談してきます」だと「自分で決められない、未熟な担当者」というマイナスなイメージを残します。
したがって、答えはいくつか考えられるが、可能か、不可能かの確認をとって後日答える、というのが望ましい回答の大枠です。
ここでは「プレゼンテーションの場面」と、「職場での普段の場面」に分けて、質問を受けたときの答え方のアドバイスを書いてみたいと思います。
プレゼンテーションでの質疑応答の場合
その場で答えられない質問への対処の例
考えつく案をあげ、実行可能かどうか確認してから連絡すると伝える
全く何も答えられないわけではないことを伝えてから、関係部署に可能かどうか確認してから連絡する旨、伝えます。
「A、B、Cが考えられますので、関係部署に確認してから、あらためてご回答します。」
“We might have three possibilities, they are A, B, and C.
Let me get back to you after checking with relative departments.“
言い切ってしまって、後で「できない」という可能性がゼロでないときは、上位者と確認してから連絡することを伝える
「いくつか考えられるのですが、上の者と確認してから、のちほどご連絡差し上げます。」
“I have some options, but let me check with my manager, and get back to you later.“
これであれば、自分なりの考えやオプションをもっていることが伝わりますので、無責任、未熟という印象をあたえずに済みます。
手元にデータがないことを伝え、調べて後でお知らせすると伝える
数字に関する質問の場合、手元に資料が無かったり、直近のデータでないかもしれないとき。
これは今、手元にお答えできる資料がないと正直に伝えるのは恥ずかしいことではありません。
その場合は
「あいにく今、手元に確かなデータがないので、調べてからご連絡させてください。」
“Oh, I don’t have the right data with me right now. Let me check and get back to you later.“
日常のやりとりでの質疑応答の場合
避けたい「I don’t know」
よく映画のワンシーンなどで、両腕を肘を少し曲げて胸の高さまで上げて首をすくめて
I don’t know.
というジェスチャーをする人を見たことがあるかと思います。
たとえ友人との間で会っても、突き放した感じがして、言われた相手はあまりいい気持ちはしないことでしょう。
さらに仕事の場面であれば、答えを持っていないばかりか、前向きにかかわろうという気持も感じられず、「私には関係がない」という無責任で冷たい対応に見えます。
では代わりにどう言ったらいいかと言うと、以下のような対応だと困っている相手の気持ちに対する思いやりが感じられますね。
“I have no idea.”
「私はそのことについて考えを持ち合わせていない。」
“I’m not sure about it.“
「確かじゃないね。」
“I will check and let you know.”
「調べてみて、連絡するね。」
“Leave it with me.”
「私に任せておいて。」
いかがでしたか?
文法上は正しい英語でも、使い方や場面によっては人間関係を気まずくしてしまうこともあります。
相手に対してはできるだけ誠実で明確な態度でいてあげたいものです。
もしこのようなマナーに配慮した英語のやり取りに自信がない方は、この記事の著者にメールで無料相談することが出来ます。
内容に関するご質問、気になった点などございましたら、お気軽にご連絡ください。
この記事を書いた人
仕事の英語パーソナルトレーナー
河野 木綿子(こうの ゆうこ)
ロンドン大学 Goldsmiths College 2000年
心理学部 大学院卒業
東京都青梅市出身
スピーキング初心者歓迎!生徒さん募集中です。まずはご連絡ください。
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ひとりでも多くの日本人ビジネスパーソンが英語でも日本語の時と同じように活躍できるようになって欲しいです。
25年間大手外資系企業の人事部に勤めた人材開発の専門家。その経験とロンドン大学大学院で学んだ学習理論と効果測定を活かし、日本で第1号となる仕事の英語パーソナルトレーナーを2014年に開業しました。
著名人含む約90名を、仕事の英語デビューに導いてきた実績があります。
【保有資格】
・ケンブリッジ英検
・IELTS 7.5 (1998)
・英国心理学協会の能力・適性テストの実施資格※
※企業で面接、適性検査、能力検査を実施する資格
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『仕事の英語 いますぐ話すためのアクション123』
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