海外のプロジェクトメンバーと初顔合わせではずせない自己紹介のカギ!

この記事は、これから海外のプロジェクトメンバーと初めての顔合わせをする人が、安心して自己紹介が出来るように、英語の自己紹介にぜひ織り込んで欲しい重要なポイントをお伝えするものです。

Project members from abroad

日本語の自己紹介の直訳では興味を持ってもらえない

ある生徒さんが今週シンガポールからのビジターを迎えます。

彼女はコロナ直前に今の会社に入社。そのあと2年、オンラインだけでご一緒してきた方たちとの初対面を迎えます。皆さんの中にもこれから英語で初対面の自己紹介をする人がでてくるかもしれませんね。

所属と名前、「まだまだ至らないところがあるかと思いますが、よろしくお願いします」が定型の日本語自己紹介。
これをそのまま英語にしても、相手の印象にまったく残らないかもしれません。これから効果的に仕事を進めていく人間関係を築くためには、自分に興味を持ってもらい、「この人と一緒に仕事を」したい」と思われるような自己紹介をしましょう。

ひと言、来てくれたことに対するお礼の気持を伝える

初めて人と人が顔を合わせたとき、普通は自分の名前を名乗ります。
その時、突然「私は〇〇です」と始めるよりも

“Hi, everyone!”
「みなさん、こんにちは」

(Executiveに対しても失礼ではありません)

“Good morning, everyone. Welcome to our office.” や
「みなさん、おはようございます。ようこそ私たちのオフィスへ」

“Thank you for coming over to Tokyo.”
「東京まで遠いところおいで下さいましてありがとうございます」


この coming over to という一言に遠いところから飛行機や列車でやってくる
という意味が込められています。

以上のようなご挨拶から始めるといいでしょう。そのほうがはるばる来てくれた人に対しての温かみが伝わります。

名前は姓と名をハッキリ区切って。どう呼んで欲しいかも伝える

そのあとで名乗りますが、その際、私の場合なら

I’m Yuko Konoというとき気を付けたいことは

ファーストネームとファミリーネームの間を2テンポくらい空ける
ことです。その後で何と呼んで欲しいか伝えます。

Hi. I’m Yuko アケル Kono.

Just call me Yuko.

ファーストネームとファミリーネームの間を空けたほうがいい理由は、日本人の名前は他の国の人にとって馴染みがないからです。
私たちが Robert Smithと聞けばRobertがファーストネーム、Smithがファミリーネームだとわかります。

でも日本人の名前はToyota, Suzuki, Kawasakiが有名なくらいです。一続きで言ってしまうと、どこまでがファーストネームかわからない、または苗字と名前で、長~いファーストネームだと思われがちだからです。当然覚えてもらえません。

更に英語の自己紹介では「〇〇と呼んでください」と自己申告します。

この時、自分の名前が外国人にとって発音しにくい、覚えにくいと思ったら英語式のニックネームを用意しておきましょう。
たとえば Takanobu と言う名前であれば Tak などが外国の人にとって発音しやすく、覚えやすいです。

私の名前はYukoと単純なのにも関わらず、あまりに有名なYoko Onoさんと酷似しているので、逆手にとって

“I’m Yuko. Yuko is quite similar to famous Yoko Ono, but a totally different person.
「Yukoです。有名なYoko Onoさんにとても似ていますが全くの別人です」

と釘を刺しておくことで印象に残りやすく覚えてもらえます。でも途中でYokoになることがほとんどです(苦笑)

専門分野、経験年数など長所を自分から伝える

もし相手が以前からオンラインでやり取りしている人ばかりなら、この部分は必要ありません。でももし初対面の人が相手に混ざっていたら、自分が何をしている人か簡単に伝えましょう。

その際、謙遜することなく、相手に興味を持ってもらえるように盛る、つまり日本人の謙虚は横に置いておいて、自分の専門分野や得意とすることを自己申告することも必要です。

例えば、専門分野、経験年数などです。
私の場合は

“My areas of expertise are recruiting and development.”
「私の専門分野は採用と人財育成です」

“I have 20-year experience in those areas.”
「その分野で20年の経験があります」


日本人の感覚だと、自分が専門家のように言うなんておこがましくて。とつい謙遜したくなりますが、事実は事実として伝えましょう。

そうすることで「この人の話を聞いてみたい」「一緒に仕事をするのが楽しみだ」と仕事仲間として受け入れてもらいやすくなります。
意見を求められて発言の機会も増えるでしょう。

あえてプライベートな情報を入れる

公のビジネスの自己紹介の場にプライベート情報を敢えて入れる。ここが日本語の自己紹介と一番違うところではないでしょうか。
プライベートな情報を入れると仕事以外の人間的な面を伝えられて聴き手との心理的な距離が一気に縮まること」です。

ドイツ系企業の日本人管理職向けにコミュニケーション改善のためのワークショップを実施した時のことです。

自己紹介は日本語ですが、プライベートな情報をいれてもらいました。
参加者の一人が「私は時間があるときにマウンテンバイクを楽しんでいます」と話したところ、休憩時間に同じ趣味の参加者がそのことについて話しかけてきて盛り上がっていました。

それまで何年も一緒に仕事をしていたのに全くお互いに知らなかったそうです。二人の心の距離はぐっと縮まったことでしょう。

前向きな気持ちを言葉で伝える

皆さんとご一緒できることが嬉しいという気持を言葉で伝えましょう。
プロジェクトに任命されたので仕方なくやっているという方もいるかもしれません。

でも、「やる気のない人」と協力していきたいと思う人はいません。
今後の展開次第でプロジェクトが楽しくなることもあり得ます。

であれば、「言葉にして感情を伝える」という、日本語では普段あまりしないことも、ぜひやってみてください。
周りの雰囲気もよくなりますし、メンバーは前向きなあなたに話しかけたいと思うことでしょう。

関連動画:YouTube
『ビジネスの自己紹介で一度で相手に覚えてもらえる3つのポイント』